望ましい高齢生活を送るための終活8ステップ:第2ステップ|エンディングノートの作成方法と活用法

LIFE STAGE

終活を始めようと思っても、「何から手を付ければよいか分からない」「家族にどう伝えればよいか不安」という声はとても多いです。
そこで第2ステップでは、終活の中でも“実務の中核”となる**エンディングノート(終活ノート)**を取り上げ、作成の基本から、情報の集め方、保管・共有の方法、さらに専門家の活用までを体系的に整理します。

エンディングノートは遺言書のような法的書類ではありませんが、医療・介護・財産・葬儀など、人生の重要局面で「本人の意思」を伝えるための強力なツールです。
本記事を通じて、“書いて終わり”ではなく、“使える形で運用する”という視点で、無理なく一歩を踏み出せるようにしていきましょう。

※なお、本記事は、Webサイト・介護終活.com(https://kaigoshukatsu.comで公開していた、「望ましい高齢生活を送るための終活8ステップ」ー5~7の第2ステップの3記事」を、重複を整理しつつ統合・加筆修正した“改訂統合版”です
旧記事は、内容の重複を避けるため、順次、非公開化/リダイレクト/canonical設定などで整理します(検索エンジン向けにも重複を残さない運用を行います)。

第2ステップのテーマは、「エンディングノートの作成方法と活用法
以下の3つの節(2-1、2-2、2-3)で構成しています。

第2ステップ エンディングノート・終活ノートの作成方法と活用法
 2-1 エンディングノートの作成法
 1.エンディングノートとは?
 2.記載すべき項目・内容と書き方、作成法
 2-2 エンディングノート作成のための基本情報の収集と活用法
 1.終活及びエンディングノート作成のための基本情報と収集法
 2.エンディングノートの活用・保管方法と家族への共有
 2-3 終活における専門家の活用
 1.法律関連専門家の活用:弁護士・税理士・司法書士の役割と連携の必要性
 2.任意後見人制度や監修の重要性と契約内容
 3.終活コンサルタント、終活アドバイザー等、専門家の活用法
順次展開します。

エンディングノートは、医療、介護、相続、葬儀などの希望を明確に記録し、家族に意思を伝えるための重要なツールです。
本節では、エンディングノートの目的と価値、作成すべき具体的な内容について詳細に解説し、ノート作成をスムーズに進めるためのポイントを提示します。
これにより、多くの終活に関心を持つ方々が、計画的かつ安心して終活に取り組めるようになればと思います

エンディングノートは、法的効力を持つ遺言書とは異なり、柔軟に自分の意向や希望を記載できる記録です。
但し、エンディングノートという名称に限定する必要はなく、終活ノートと表現している例もありますし、場合によっては、一人ひとり自分の想う、考える名前をつけたノートにするのが良いとしている例も見受けられます。
このシリーズでは、エンディングノート、または単にノートと呼ぶことにします。
ノートは、自分の最期やその後に関する希望を整理し、家族や関係者に安心感を与える役割を果たします。
特に医療や介護、相続、葬儀といった人生の重要な場面において、事前に意向を示すことで、家族が負担なく対応できることが期待されます。

1)基本情報の記載方法と活用

内容と例>
・氏名、生年月日、住所、連絡先、家族構成を記載します。
・保険証や運転免許証、パスポートの番号も含めます。
・緊急時の連絡先(かかりつけ医、親族、保険会社)も整理します。
・家族及び親族情報、大切な友人・知人情報なども含めておくことも有効です。
これらの情報は、緊急時や医療手続きで即時に必要となるため、必ず記載しましょう。
最新の情報を定期的あるいは必要を生じたときに見直し、更新することも必要です。

2)医療・介護に関する希望の具体化と健康状態

内容と例>
・延命治療の希望(具体的な可否)を記載します。
・臓器提供の意思表明をします。
・希望する医療施設や介護施設、訪問介護の利用についても記載します。
これ以外に、基本的な健康状況、罹患状況・通院状況、服薬状況など、健康に関する記録もあると、いざという時に有効です。
これらの情報を記録することで、家族が医療判断に迷うことなく、本人の意向に沿った対応が可能になります。また、事前に家族と話し合い、共有することが望ましいです。

3)財産・資産・保険の管理と相続に関する情報の記載

内容と例>
・預貯金、不動産、株式、保険のリストを作成します。
・借入金や負債の詳細も整理します。
・遺産分割の希望や遺言書の有無を明記します。
財産情報を整理し、明確に記録することで、家族間での相続トラブルを回避できます。必要に応じて、税理士や弁護士と相談し、相続計画を立てることが推奨されます。

4)葬儀・供養に関する希望の明確化

内容と例>
・葬儀の形式(無宗教葬、仏式、神式など)を記載します。
・希望する参列者の範囲や服装の指定も書き添えます。
・供養の方法(永代供養、散骨など)についても記載します。
葬儀の形式や供養の方法を記載することで、家族が準備に困らず、本人の希望に沿った式を行うことができます。葬儀社との事前相談も有効です。

5)メッセージや家族への伝言の作成法

内容と例>
・家族や友人への感謝の言葉を記します。
・過去の思い出や写真に関する説明も記載します。
・家族に向けたアドバイスや励ましの言葉も書き添えます。
メッセージを残すことで、遺された家族が精神的な支えを得られます。また、家族間の絆を深めるきっかけにもなります。

1)ノート作成の進め方

エンディングノートの作成は、一度にすべてを終える必要はありません。
数回に分けて段階的に進め、時間をかけて内容を充実させます。
と言いましたが、そんなに計画的かつ段階的にという具合にはなかなかいかない方が多いかもしれません。
でもできるだけ、計画的に、段階的に、と思います。
具体的な進め方>
・簡単なメモから始め、徐々に詳細を加えます。
・家族との対話を通じて、共有したい内容を整理します。
・定期的に、あるいは必要に応じてノートを見直し、更新します。

2)ノートの形式と選び方

エンディングノート終活関連業者が登録を条件に無料で提供してくれることが多いです。
そうではなく、市販のノートを使用することや、インターネット上のテンプレートやアプリを利用することも可能です。
ノートの種類と特徴>
・終活関連事業者作成エンディングノート:葬儀や終活サービスなどを営む事業者が、資料請求時や会員登録時に無償で提供してくれます。
市販のエンディングノート:簡便で初心者向けです。
オンラインテンプレート:必要な項目をカスタマイズ可能です。
エンディングノートアプリ:クラウド上で保管し、常に最新情報を管理します。

3)市販エンディングノート、推奨3選

市販のエンディングノートですが、Amazonで入手できる3つの異なるタイプのベストセラーを3選を以下に紹介します。

一番わかりやすい エンディングノート(2019/10/23刊、\1,078)

3,000人の終活セミナー受講者の声をもとに作られた、初めてでもスラスラ書ける 「一番わかりやすい」エンディングノート。
順番に書き込むだけで終活が完成し、「もしも」のときに安心。
<本書のポイント>
・開きやすく、書き込みやすいノートの仕様
・終活の流れに沿って構成されているから、迷わず書ける
・暗証番号など、重要情報を保護する「マル秘カード」と「スクラッチシール」付き!
・40年ぶりの法改正にも対応

②『コクヨ エンディングノート もしもの時に役立つノート B5 LES-E101

事務用品メーカーのコクヨが作った、まさにノート屋さんのエンディングノートです。
弁護士.comが協力して作成されています。

③『弁護士が教える自分と家族の生前整理ノート 元気なうちに書き、悔いなく生き切るための新エンディングノート 』(2023/1/13刊、\1,485)
昨年1月発行された弁護士編纂の比較的新しいエンディングノート。
累計16万部の人気シリーズ元気なうちから始める!大切な人のための「生前整理ノート」
というキャッチで、以下の推奨文が示されています。
「生前の整理&死後の手続きに役立つ全く新しいタイプのエンディングノートで、自分に関するさまざまなことを元気なうちに書き込める。
具体的には、預貯金・株式・保険・不動産・貴金属・借入金などの資産内容、金融機関の口座番号と暗証番号、不動産権利書や遺言書など重要書類の保管場所、サブスク契約、パソコンやスマホのパスワード、延命治療・葬儀・お墓の希望など、あらゆる情報を書き込むことができる。
相続人と相続割合がわかる「書き込み家系図」、思い出の整理に役立つ「日本と世界の書き込みマップ」、認知症や寝たきりになったときに備える「入院・介護時の備え書き込み帳」、これからの人生を悔いなく生き切るための「やり残したこと実践計画」など、従来のエンディングノートにはない新しい内容を盛り込んでいる。
生前整理ノートがあれば、これまでの人生でやり残したことも実行でき、悔いなく生き切ることにつながるでしょう。」
【目次】は次のとおりです。
part1 私の基本情報&家族・親族
part2 私の全資産
part3 私の健康・医療情報―もしものときのために
part4 生前贈与・相続について
part5 お葬式・お墓について
part6 私の友人・知人&ペット
part7 私の歩いてきた道

エンディングノートは、単なる記録ではなく、老後の安心と家族との信頼を築くための重要なツールです。
医療や介護、財産管理、葬儀の希望まで、自分の意思を明確に記すことで、家族の負担を減らし、トラブルを未然に防ぐ効果が期待されます。また、個人的なメッセージを通して家族との絆を深めることも可能です。
作成には計画性が求められ、一度に完成させる必要はありません。
定期的に、あるいは必要に応じ見直し、家族との対話を通じて内容を更新していくことが、エンディングノートの有効性を高めるポイントです。

次節では、ノート作成のために必要な情報の収集方法と、具体的な活用法についての解説と
ノートを有効に活用するための実践的なアプローチをご紹介します。

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